Lシリーズの基本操作

ここでは、 DoGA-L1/L2/L3のPA/CB/AD/MEに共通する基本操作について説明します。
ここではあくまでL3を基準に説明しますので、L1やL2では多少異なるかも知れません。
また、この説明はLE3には対応していません。
LE3は、本当に細かい仕様がすべからくL3とは微妙に違っており、見た目以上に別物です。
ここに書いてある詳細説明は何一つ当てはまらないと言っても過言でないくらいです。

概要

「DOGA-L3」は、CGA(コンピュータグラフィックスアニメーション)入門ソフト「DOGA-Lシリーズ」の第3ステップに位置するソフトウェアであり、PA(パーツアセンブラ)、CB(コネクションビルダ)、AD(アクションデザイナ)、ME(モーションエディタ)の4つのアプリケーションとレンダラーを用いて3DCG(静止画or動画)を制作する、統合型3DCGソフトです。
4つのアプリケーションはそれぞれ「物体をデザインする」「多関節物体をデザインする」「アクションをデザインする」「モーションをデザインする」機能に分かれており、順に使用していくように想定されています。

用語定義

L3は時々でデータの呼称が変化します。
特に煩雑なのが物体周りで、同じデータをパーツと呼んだりユニットと呼んだり通常物体と呼んだり別のデータをパーツと呼んだり、めちゃくちゃです。
そこで、本Tipsでは独自にデータの呼称を統一したいと思います。

パーツ(SUFファイル)

パーツアセンブラのパーツカタログから呼び出す基本形状を指す。
L3からは編集できないが、PAとCBのファイルメニュー「エクスポート-パーツデータ出力」で新たに作成する事は出来る。
L3における最小単位と言えるデータ。

パーツを扱うアプリケーション:PA

ユニット(L3Pファイル)

パーツアセンブラで1個以上のパーツを配置して保存した物体のデータを指す。
全ての制作はここから始まる。
CBではパーツと呼ばれたりユニットと呼ばれたり、ADではユニット、MEでは通常物体と呼ばれている。

ユニットを扱うアプリケーション:PA・CB・AD・ME

パレット(ATRファイル)

パーツアセンブラで編集した、ユニットデータ内のパーツに適用する表面材質データを指す。
L3ではL2に比して圧倒的な自由度を獲得した。
L3を使うならこだわりたい要素である。

パレットを扱うアプリケーション:PA(・CB)

モデル(L3Cファイル)

コネクションビルダで1個以上のユニットを配置して保存した、関節を持つ物体データを指す。
使うと使わないとではモーションデザインの自由度が大違い。

モデルを扱うアプリケーション:CB・AD・ME

アクション(L3Aファイル)

アクションデザイナで編集した、連続性(時間の概念)を持つポーズデータを指す。
L3ではラベルの採用によって、発展性に富むようになった。
ファイルサイズが大きくなりがち。
モーションデータの中にも保存される。

アクションを扱うアプリケーション:AD・ME

モーション(L3Mファイル)

モーションエディタで編集した、シーンデータを指す。
時間の概念を持ち、最低限、1対のカメラとカメラターゲットで構成される。
その他、ユニット、モデルに加え、光源を任意に追加できる。
動画を作る上では欠かせないデータ。
シーン内の全ての編集対象の時刻データを内包するので、ファイルサイズは大きくなりがち。

モーションを扱うアプリケーション:ME

目次

<-- 1.画面の説明 2.作業の流れ 3.操作の詳細 4.キーボードショートカット 5.備考 -->

画面の説明

L3の4つのアプリケーションは、大まかには同じデザインをしています。
ここではPAの画面を例として、基本画面の説明をします。

ウィンドウメニュー。キーボードショートカットがある物もあるが、無い機能はここから選択して使う。
「上」画面(XY平面図)。横の実線がX軸で、右が前(+)、左が後(-)。縦の実線がY軸で、上が左(+)、下が右(-)。 ポリゴン表示画面(等角投影)。 カメラコントロール。MEでは表示されない。
「横」画面(ZX平面図)。横の実線がX軸で、右が前(+)、左が後(-)。縦の実線がZ軸で、上が上(+)、下が下(-)。 「前」画面(YZ平面図)。横の実線がY軸で、右が左(+)、左が右(-)。縦の実線がZ軸で、上が上(+)、下が下(-)。 情報表示パネル。ここをクリックして直接数値入力を行う。
ステータスバー。操作の助けとなる情報が表示される。慣れると見る事も無くなるが、最初の内はお世話になる。

↑画像にマウスカーソルを乗せると、各部の説明が表示されます。

L3の基本画面は、三面図(=3つの平面図)とポリゴン表示、パネルによって構成されています。
三面図はそれぞれ上、横、前視点からの平行投影図を表示し、ポリゴン表示画面はカメラからの等角投影図を表示します。
この2つの画面を見ながら、画面内に対して編集操作を行います。

ワールド座標

ワールド座標という呼び方が正しいかどうは知りませんが、空間の広がりを表す為に、X、Y、Zという3つの座標軸があります。
L3では、X軸が前後(縦)Y軸が左右(横)Z軸が上下(高さ)を表します。
三面図に表示される実線とメッシュ(の破線)はいずれかの座標軸に平行であり、特に実線はいずれかの軸そのものです。

XY平面におけるY軸とZX平面におけるZ軸はX=0の点を、
YZ平面におけるZ軸とXY平面におけるX軸はY=0の点を、
ZX平面におけるX軸とYZ平面におけるY軸はZ=0の点を並べて結んだ線である事が分かるでしょうか。
その交点は、2つの座標軸が共に0である事を表します。

本Tipsでは、三面図全てで2軸の交点に位置する座標、すなわち
X=0:Y=0:Z=0の座標を基点と呼称します。


編集対象を選択した状態で、右下に表示されている情報パネルを左クリックするとサブウィンドウが開き、キーボードを使って直接数値入力が出来ます。



作業の流れ

右図を元に、 一連の操作の流れを説明していきます。

確定

三面図上で、 全ての編集対象が白で(カメラは水色、 移動モーションパスは赤色)表示され、 赤い選択点以外に操作点が表示されていない状態を指します。
全ての編集操作はここからスタートし、 図に示したように選択→編集→確定を繰り返す事で行います。

選択

確定状態から、 マウスの左ボタンで一つまたは複数の編集対象を選択し、 編集可能にした状態です。
選択された編集対象は三面図上で黄色で表示され、 編集対象の種類によって、 赤色の位置操作点、 水色の倍率操作点、 緑色の角度操作点その他が表示されます。

編集

選択状態から、 表示されている操作点をマウスの左ボタンドラッグで操作し、 実際に編集を行っている状態です。
右図では確定や選択と同列に扱っていますが、 正確には選択状態中に、 操作点を左ドラッグしている最中のみを指します。


L3ユーザー諸氏には改めて述べるまでもないのですが、 これがDoGA-Lシリーズで3DCGを制作する際の、 三面図上の共通基本操作です。
マウスの右ボタンには「確定」という単一の機能が割り当てられ、 それ以外の全ての操作は左ボタンで行います。
(よってこれ以降、 左ボタン操作を単に「クリック」「ドラッグ」、 右クリックを「確定」と表記します。)
それ程に、 Lシリーズに於いて「確定」という手順を踏むのは大事なのですが、 編集作業をもっとサクサクとシームレスに行えるように、 右クリックによる「確定」を省く事もできるようになっています。
図に青い矢印で示したように、 選択状態から、 現在選択中の編集対象とは別の編集対象を「選択」する事で、 「確定」手順を飛ばして(確定自体はされます)スムーズに次の編集操作へ移る事が出来ます。
(これを「ショートカット」機能と命名します)

このショートカットも、 改めて言うまでもなく全てのL3ユーザーが常用している機能だと思いますが、 あくまでもユーザーの手順を省いているだけで、 内部的に「確定」は行われているという事、 Lシリーズにとって「確定」というステップは絶対に必要だという事は忘れないで下さい。
また、 ショートカット機能にはいろいろと不都合もありますので、 hookyは極力利用しない事を推奨します。



操作の詳細

選択操作の詳細

確定状態中、 選択点をクリックで編集対象を「選択」します。
ドラッグによる矩形範囲選択も利用できます。

編集対象を選択すると、 対象に合わせた立体格子と、 操作点が一組表示されます。
立体格子は編集対象を包み込む形、 大きさに。
その中心には赤色の位置操作点が一つ、
6面の中心には水色の倍率操作点が一つずつ、
12辺の中央には緑色の角度操作点が一つずつ。
選択した編集対象の種類によっては、 その他の操作点が表示されたり表示自体が大きく変わったりしますが、 個別の説明はここでは省きます。

選択状態からも、 Shiftキーを押しながらクリックorドラッグで追加選択が可能です。
追加選択を行うと複数選択状態に移行します。
もちろん、 複数選択状態からさらに追加選択が可能です。

複数選択状態では、 表示される立体格子と操作点は全ての編集対象を内包する一組のみとなり、 個別の操作軸は無視されます。
この状態で編集を行うと、 選択中の全ての編集対象を一括で操作する事になります。

また、 複数選択中はCtrlキーを押しながらクリックorドラッグで選択除外が可能です。
除外を行った結果、 選択している編集対象が一つだけになった時は通常の選択状態に戻り、 そうでなければ複数選択の立体格子と操作点が設定し直されます。

また、 多数の選択点がひしめき合っていて任意の対象を選択できないような場合には、 表示範囲縮小を使う以外に、 マウスカーソルを動かさずに複数回クリックを行う事で、 近傍の選択点が順次選択される機能を利用する手もあります。
(これを「たらい回し」機能と命名します)
ただしこの機能を使う時は、 連打してダブルクリックにならないように、 意識してクリック間隔を空けるようにしましょう。

編集操作の詳細

選択状態中、 操作点をドラッグで対象を「編集」します。
ここでは簡単な操作点の解説を交えて、 「グリッド有効」にチェックが入っている状態での操作の説明をします。

移動

赤色の操作点は、 位置座標を編集する為の操作点です。
ドラッグする事で編集対象の位置座標をX/Y/Zの三軸(ワールド座標?)で操作します。

三面図は「3つの平面図」で、 それぞれの平面図は「XY平面」「YZ平面」「ZX平面」を表しています。
編集操作はどれか一つの平面図上で行うので、 「移動」で同時に編集できるのは2軸までという事になります。

Shiftキーを押しながらのドラッグで、 1軸のみの編集が出来ます。
Ctrlキーを押しながらのドラッグで、 一時的に「グリッド有効」を解除しての編集が出来ます。
ShiftキーとCtrlキーは併用できます。

拡大

水色の操作点は、 拡大率を編集する為の操作点です。
ドラッグする事で編集対象の倍率をX/Y/Zの三軸(ローカル座標?)で操作します。

Shiftキーを押しながらのドラッグで、 3軸同時編集が出来ます。
Ctrlキーを押しながらのドラッグで、 一時的に「グリッド有効」を解除しての編集が出来ます。
ShiftキーとCtrlキーは併用できます。

回転

緑色の操作点は、 回転角を編集する為の操作点です。
ドラッグする事で編集対象の角度をX/Y/Zの三軸(ローカル座標?)で操作します。

Ctrlキーを押しながらのドラッグで、 一時的に「グリッド有効」を解除しての編集が出来ます。
「グリッド有効」を解除している間は、 1軸のみの編集が出来ます。
回転にShiftキーは使用出来ません。

その他、 特定の種類の編集対象にのみ表示される操作点については、 ここでは説明しません。

透視図上でのカメラ操作(MEを除く)

三面図上でもカメラとカメラターゲットの「移動」操作は可能ですが、 透視図(ポリゴン表示)上でマウスの右ボタンドラッグを行う事により、 もっと直感的にカメラを操作できます。

・右ドラッグで、 ターゲットを支点としてカメラを振り子移動します。
・Ctrlキーを押しながら右ドラッグで、 カメラを支点としてターゲットを振り子移動します。
・Shiftキーを押しながら右ドラッグで、 カメラとターゲットを結ぶ直線上を、 カメラを前後移動させます。
上方向ドラッグでカメラがターゲットに接近、 下方向ドラッグでカメラが後退します。

また、 透視図の右に同様の操作を行う矢印ボタンがありますが、 Ctrlキーを押しながらこれらのボタンを押す事でより細やかなカメラ操作が可能です。

確定操作の詳細

選択状態中、 右クリックで編集内容を「確定」し、 確定状態に移行します。


キーボードショートカット

L3の基本画面上で出来る事は主に座標操作だけです。
それ以外の編集操作はウィンドウメニューから行うわけですが、いちいちメニューから機能を選ぶのは煩わしく、快適な制作の妨げにもなります。
手間とストレスを軽減する為に、キーボードショートカットの利用を推奨します。(殆どのユーザー諸氏は使っていると思うけれど)

ショートカットは基本的に全部、L3の画面上に表示されていますので、改めて書き出す必要も無いと言えば無いんですが…。
このページでは基礎の基礎を書いていますので、まとめ一覧表という事で。

機能 キー 対応 説明 備考
Windowsアプリケーション標準
メニュー Alt PA/CB/AD/ME ウィンドウメニューにフォーカスします。カーソルキーで選択、Enterで決定。 なし
終了 Alt+F4 PA/CB/AD/ME アプリケーションを終了します。
新規作成 Ctrl+N PA/CB/AD/ME 現在の編集を終了し、画面を初期化します。
開く Ctrl+O PA/CB/AD/ME ビジュアルファイラーを呼び出し、既存のファイルを開きます。
上書き保存 Ctrl+S PA/CB/AD/ME 現在の編集データをファイルに上書き保存します。
アンドゥ Ctrl+Z PA/CB/AD/ME 直前の操作を取り消し、データを以前の状態に戻します。(複数回可能
リドゥ Shift+Ctrl+Z PA/CB/AD/ME 直前のアンドゥを取り消し、データを以前の状態に戻します。(複数回可能
全般
表示範囲縮小 PageUp PA/CB/AD/ME 三面図に表示する範囲を縮小します。
表示範囲拡大 PageDown PA/CB/AD/ME 三面図に表示する範囲を拡大します。
作画 F5 PA/CB/AD/ME レンダラーを起動し、現在のポリゴン表示画面をレンダリング(作画)します。
アクションデザイナ以外
物体追加 Insert PA/CB/ME パーツカタログまたはビジュアルファイラーを呼び出し、物体を三面図に追加します。
対象削除 Delete PA/CB/ME 選択中の編集対象を三面図から削除します。
対象複製 Ctrl+Insert PA/CB/ME 選択中の編集対象の複製を作成します。
物体差し替え Ctrl+R PA/CB/ME パーツカタログまたはビジュアルファイラーを呼び出し、選択中の物体を別の物体に置き換えます。
反転複製 Alt+X/Y/Z PA/CB 選択中の物体を、ワールド座標3軸のいずれかで反転した複製を作成します。
アクションデザイナ・タイムライン操作
切り取り F7 AD タイムラインから現在選択中のフレームをカット(切り取り)します。
コピー F8 AD タイムラインから現在選択中のフレームをコピー(複写)します。
貼り付け F9 AD タイムライン上の現在位置に、クリップボードにあるフレームをペースト(貼り付け)ます。
差し替え Shift+F9 AD タイムライン上のキーフレームまたは選択範囲を、クリップボードにあるフレームで置き換えます。
番外
最小化 Win+M PA/CB/AD/ME 全てのウィンドウを最小化し、デスクトップを表示します。職場でもこれで安心?(w なし

各機能の詳細は、各アプリケーションのページを参照してください。(まだ書いてませんが)


備考:機能の理解と不具合の回避

たらい回し機能

たらい回し機能(命名:hooky)とは前述の通り、編集対象を選択している状態でクリックをする事で、現在の編集対象とは別の対象を選択する機能の事である。

確定状態からの編集対象選択には選択点を用いるわけだが、選択点を正確にクリックしなければ対象を選択できないようでは、ユーザーはストレスを感じてしまう。
その為、選択点には元々、画面(表示範囲)を基準としたある程度のあそび(有効範囲)があり、マウスカーソルがこの範囲内にある時に左ボタンが押されると、その編集対象を選択できるようになっている。
当然、多数の選択点が密集している地帯では、マウスカーソルが複数の選択点の有効範囲に、同時に入ってしまう事が起こる訳で、その折り合いをつける為にたらい回し機能があると考えてよい。
マウスカーソルを動かさずに、定位置でクリックを繰り返す事により、最近傍の選択点から順次選択が移っていくようになっている。

ただし、問題点が2つある。
・ショートカット時は動作が違う点
・ダブルクリックを誘発しやすい点
以上の2点である。

詳細は次項に譲る。

<06.03.04追記>
ちなみに、複数の選択点が同一座標にある場合、たらい回し機能は新しい編集対象…そのデータの中で、追加されたのが遅い編集対象…から順に選択する。
同位置複製を例に挙げると、マスターよりコピー、コピーより孫コピーが先に選択される。

ショートカット機能

ショートカット機能(命名:hooky)とは前述の通り、編集対象を選択して編集を行った後で、確定操作を省いて次の編集対象に選択を移す機能の事である。
その内容から、たらい回し機能と密接に関係している事は想像に難くない。

選択状態中は操作点が表示され、選択点は非表示になっているが、追加選択機能・選択除外機能・たらい回し機能の実現の為に、見えない選択点も有効範囲を持って存在していると考えられる。
ショートカット機能はこれを利用して提供されているのであろうが、問題もある。

前項「たらい回し機能」で挙げた「ショートカット時は動作が違う点」であるが、編集対象を選択し、ドラッグ編集を行った後でのたらい回し(つまりショートカット)選択は、未編集時、すなわち確定状態からの連続選択時とは選択点の優先順位が違うように思われる。
正確な仕様は知る由も無いので憶測だが、どうも逆順で選択しているような気がする。
つまり、有効範囲内で最も遠い選択点から順に選択しているように感じられるのだ。
非常にもどかしいと言うかストレスが溜まるので、hookyは一度確定してから選択を行うようにしている。

対象を一つ編集しては確定、という作業は、アクションデザイナで接地系機能を使っている時に負担になる。
だが、アクションデザイナはL3の中でも最もリスキーなアプリケーションであり、ひとたび不具合が発生すれば作業が全て水泡に帰す危険が常に付きまとうので、リスクを減らす為にも確定操作は徹底して行っている。

余談だが、ショートカット選択をするには、ポリゴン表示画面を使うと直感に近い選択ができるだろう。

ダブルクリック(Ctrl+クリック、Shift+クリック)

L3の、最大にして致命的な欠陥について。

コネクションビルダ、アクションデザイナと、多関節物体を扱うアプリケーションでは、ドラッグによる複数選択は出来ないようになっている。
複数選択機能が必要ない、というより「出来ちゃうとまずい」ので封印しているのだ。
だが、Shift+クリックでの「追加選択」は出来るのが実状であったりする。
そして、Ctrl+クリックでの「選択除外」もやはり出来てしまう。

「追加選択」で複数のユニットを選択すると、個別の操作軸を無視した編集が出来てしまう。
しかもユニットの親子関係も完全に無視する。
が、これはそれほど問題ではない。
すぐにアンドゥすれば元に戻せるし、これはこれで面白いので、何か使い道があるかもしれない。

<06.03.04追記>使い道を模索してみた。


問題はその後だ。
複数選択状態から、何も編集操作をせずに確定し、もう一度同じユニットの組み合わせで複数選択してみてほしい。
出来ないはずだ。
そう、出来ないのである。
さっき出来たのに、何故か出来なくなるのだ。

本当に出来ないのならいいのだが、実は複数選択は「半分だけ」出来ている。
ユニットは一つしか選択されないが、操作軸は複数選択時と同じ物が設定されているのだ。
しかもタチの悪い事に表示には反映されない。
さらに、この状態で角度操作点をドラッグしてしまうと、初期ポーズを無視してユニットを回転した挙句、ドラッグ終了時に初期ポーズのユニット位置・角度を上乗せして、さらに操作軸を設定し直してしまう為、ユニットがどんどん難解なねじれ方をしていって大変な事になる。
(これを「サイコミュハンド」機能と命名します)
こうなるともうアンドゥも利かない、というより、アンドゥしなければまだ望みはあるのだが、アンドゥした瞬間に処置なしになる。
アンドゥすると余計におかしな事になり、前の方がマシだったと咄嗟にリドゥすると、さらに手のつけようが無い状態になってしまう(笑
(これを「さらばやさしき日々よ」機能と命名します)

そして、この現象はShiftよりCtrlの方が危険である。
Shiftの場合は、一度複数選択した組み合わせでなければ発動しないが、Ctrlの場合はそれが無い。
(Ctrl+クリックが「選択除外」だからであろうと考えられる。設定される操作軸もShiftとは異なる)
しかも編集操作の詳細で述べた通り、角度編集にShiftは使わないがCtrlは使う。
常に使うと言ってもいいくらいよく使う。
Ctrl+ドラッグをするつもりが、マウスの左ボタンから指が離れてしまってCtrl+クリックになってしまった、 なんて事も時々起こる。
たったそれだけの事でこの不具合は発現してしまう。
しかも慌ててアンドゥした瞬間、取り返しがつかなくなるのだ。
とんでもない即死コンボトラップである。

この現象については、いまだ検証は不充分であり、全貌を解明したとは言い難い。
クリックしようとして誤ってダブルクリックになってしまった場合にも発動するような気がするが、この記事を書きながら検証している時は確認できなかった。
が、回避法は判明している。
まず、発動条件であるが、
1・多関節物体のユニットを一つ選択している状態である
2・選択中のユニット以外のユニットの、選択点の有効範囲内で、ShiftかCtrlを押しながらクリックする
3・その後で、角度操作点をドラッグする
となる。

1:事前回避
L3が画面を再描画する時には若干のちらつきが起こる。
ちらつきがあったのに、表示が何も変化していない場合、まず間違いなく発動条件の2を満たしている。
ここで即座に確定を行って選択状態を解除すると、現象が起こる前に回避できる。

2:事後対処
条件を3まで満たしてしまった場合、慌てず騒がず落ち着いて、即座に、あらかじめ登録しておいたポーズを呼び出そう。
ユニットの位置、角度が正常に戻るはずなので、一度確定してから編集を続ければよい。
登録ポーズが無い場合は、ご愁傷様。

※やってはいけない事
・アンドゥ・リドゥ
・ポーズ初期化
・異常な状態のまま確定し、さらに編集を続行(ポーズ呼び出しで直せる事もある)

言うまでも無く一番良いのは、普段からこまめに確定&上書き保存を行う事である。
ショートカット機能を極力使わないようにするだけでも、この現象に遭遇する可能性はぐっと下がる筈である。

余談
何故ショートカット機能を封じるべきかと言うと、前項で述べた通り、ショートカット時のたらい回しはまだるっこしいからである。
選択したい編集対象になかなか辿り着けないので何度もクリックする事になり、手間を省く為のショートカットなのにかえって手間がかかってしまう。
で、つい気が逸ってマウスの左ボタンを連打してダブルクリックになってしまう、という事が起こりやすい。
多関節物体編集に限らず、クリック連打は選択と移動操作を同時に行ってしまったりする危険もあるので、避けるべきである。
急がば回れ。

確定とアンドゥ<06.03.04追記>

L3のアンドゥは、行われた編集操作のほぼ全てに対してアンドゥを試みるが、対象が多岐に渡る為か、正しく動作しない事がある。
これについてはL1のヘルプのリファレンスにも書いてある事なので、諦めよう。

で、「確定」は大事だ、と述べたが、アンドゥに対しても確定手順の徹底はプラスに働く事がある。
分かりやすい所では、編集操作を行った後、確定してからアンドゥするのと、選択状態のままでアンドゥするのとでは結果が変わる事がある。
ひょっとすると、ショートカットを使う/使わない、でもアンドゥの結果に影響を及ぼす事があるかもしれない。
多分無いとは思うが。
検証はしていない。